とん、と背中が触れ合う。見知った気配に、振り向かなくても相手を認識出来る。
「あー……あんた何人?」
「5人だ」
自分が倒した人数と合わせて8人。あいつら、一体何人呼んできたっていうんだ。知らず上がっていた息を整えながら、星の瞬く空を仰ぐ。
「ったく……!! あんたの所為だぞ!? どう責任取ってくれるんだ!!」
「元々彼らに絡まれていたのは君だろう」
そうだよ絡まれたのは俺だよ。大佐と二人で食事してて。俺が嫌がるから、って高級レストランを避けて店を選んでくれてて。そして、其処で酔っ払った初対面の二人組に絡まれたのは、確かに俺だとも。
でも。
「あそこであんたが手を出したりするから、こんな大人数に追い掛け回される破目になってるんだろーが!!!」
「あれは彼らが悪い」
こちらの怒りをこめた反論にしれっと答える大佐。いや、顔なんて見てないけど。声で分かる。絶対「私は悪くない」って顔してやがる。
この野郎、と心の中でだけ毒づく。口に出したりはしない。どうせ口で大佐に勝てる訳がない。
「君に許可なく触れたんだ。蹴り倒される程度で済んだのを喜ぶべきだな」
「蹴り倒した挙句、力一杯踏ん付けてただろ……」
あいつらを無視したら、確かに腕を掴まれて。その瞬間、普段からは考えられない速さで動いた大佐に、あいつらは文字通り一蹴された。
タイミング的にそうかな、とは思ったけど、……やっぱり、そこが原因だったのか。そりゃ、他にもとんでもない量の書類を片付けさせられた後だったとか色々あったけど。直接の原因はやっぱり。
「あー……」
「鋼の?」
あぁ。駄目だ。それが嬉しい、だなんて。
俺の思考回路も大概だ。いつの間にか、大佐に毒されている。しかもそれを楽しく思っているのだから、本当に末期だ。
「 ――――――― 」
「 ―――――― 」
近づいてくる騒がしい足音と、大声で喚いている声。やっぱり、まだ撒ききれていなかったらしい。はぁ、と詰めていた息を吐き出す。
「さて、また来たようだ。いくぞ、鋼の」
「あぁ……これで終わりだと良いんだけどな……」
そうぼやいて。
地を蹴る音と共に背中に触れていた体温が離れた。
「あー……あんた何人?」
「5人だ」
自分が倒した人数と合わせて8人。あいつら、一体何人呼んできたっていうんだ。知らず上がっていた息を整えながら、星の瞬く空を仰ぐ。
「ったく……!! あんたの所為だぞ!? どう責任取ってくれるんだ!!」
「元々彼らに絡まれていたのは君だろう」
そうだよ絡まれたのは俺だよ。大佐と二人で食事してて。俺が嫌がるから、って高級レストランを避けて店を選んでくれてて。そして、其処で酔っ払った初対面の二人組に絡まれたのは、確かに俺だとも。
でも。
「あそこであんたが手を出したりするから、こんな大人数に追い掛け回される破目になってるんだろーが!!!」
「あれは彼らが悪い」
こちらの怒りをこめた反論にしれっと答える大佐。いや、顔なんて見てないけど。声で分かる。絶対「私は悪くない」って顔してやがる。
この野郎、と心の中でだけ毒づく。口に出したりはしない。どうせ口で大佐に勝てる訳がない。
「君に許可なく触れたんだ。蹴り倒される程度で済んだのを喜ぶべきだな」
「蹴り倒した挙句、力一杯踏ん付けてただろ……」
あいつらを無視したら、確かに腕を掴まれて。その瞬間、普段からは考えられない速さで動いた大佐に、あいつらは文字通り一蹴された。
タイミング的にそうかな、とは思ったけど、……やっぱり、そこが原因だったのか。そりゃ、他にもとんでもない量の書類を片付けさせられた後だったとか色々あったけど。直接の原因はやっぱり。
「あー……」
「鋼の?」
あぁ。駄目だ。それが嬉しい、だなんて。
俺の思考回路も大概だ。いつの間にか、大佐に毒されている。しかもそれを楽しく思っているのだから、本当に末期だ。
「 ――――――― 」
「 ―――――― 」
近づいてくる騒がしい足音と、大声で喚いている声。やっぱり、まだ撒ききれていなかったらしい。はぁ、と詰めていた息を吐き出す。
「さて、また来たようだ。いくぞ、鋼の」
「あぁ……これで終わりだと良いんだけどな……」
そうぼやいて。
地を蹴る音と共に背中に触れていた体温が離れた。
8. 背中合わせ
戦いの合間、みたいなものを格好良く書きたかったのですが不発。
Back
Back