ただ、涙が止まらなかった。

 何が原因で泣いているのか、とうに自分でも分からなくなっていた。そもそも最初に涙を零したのは、自分だっただろうか。それとも縋っているこの相手だっただろうか。
 きっと、それすらも些細なことで、どうでも良いことなのだろう。
 こうして互いに縋り合いながら涙を流す、そうすることで自分たちは言葉にすらならない何かを昇華しているのだ。また、歩き出すために。

 だから、今だけは。

 しがみつくように伸ばした手に触れた背中は、自分と同じように震えている。
 それが更に涙を誘った。


30. 慰める
なんだかお題に沿ってない、よ……! ……あれ?


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