姿が見えないルークを探して、アルビオールの中を歩く。そう広くない艦内だ。然して時間をかけることもなく、その姿を見つけた。
 何やってるんだよ、探したぞ。そう、声をかけようとして。

 その横顔に、その表情にかける言葉を失った。

 なんで、なんで、そんな。そんな表情をしてるんだ。
 空を見上げて。そこに融けていったレプリカ達を想っているのか。

 自分も消えたい、とは思っていないとは思う。今のルークは、生きたいと願って此処にいるのだから。
 でも。それでも。同じレプリカであり、罪人の自分が未だ存在しているのは、やるべきことがあるからだと。何処かでそう思っているこいつだから。いつか、いつか自分も彼等と同じように融ける日を想っていたら。全てが終わって、楔から解き放たれる日を夢見ていたら。
 自分がいなくなった世界のことを、想っていたら。

 今すぐ駆け寄って、その姿に手を伸ばして、抱き締めて。
 お前も自分も此処にいるのだと。いていいのだと。そう、伝えたいのに。

 何故か、この身体は動かなくて。
 ただ、その横顔を見つめていた。


2. 憧れるようなそんな表情で、空を仰いでいた