佐助+小助 *捏造十勇士
「佐助兄、変わったよな」
ぽつりと。
抜けるような青空の下、洗濯物を干している佐助の背後で、縁側に腰を下ろした小助が零した。
その呟きに振り返った佐助は苦笑を返す。
小助は佐助と同じ人物を師に持つ、言わば弟弟子にあたる。修行時代や、真田家に――幸村に仕える前の、いかにも忍然とした佐助を知っているのだ。そんな小助からすれば、こうやって家事に勤しむ姿は、"変わった"と映るのだろう。
それは佐助自身自覚しているし、正直忍として正しいかは疑わしいと思ってはいるが、今更改める気などない。主人が問題視してないどころか、それに甘えているのだから文句を言われる筋合いもないだろう。
そんな意味を込めての苦笑だったのだが、それに何を感じたのか、小助は、でさぁ、と続けた。
「俺は、前の忍らしい佐助兄に憧れてたんだけどさ。今の忍らしくない佐助兄のこと、何でか好きなんだよな」
そう照れたように笑われて。
忍として間違ってるかもしれないことを肯定されて。
今度は苦笑でない、笑顔を佐助は返した。
ぽつりと。
抜けるような青空の下、洗濯物を干している佐助の背後で、縁側に腰を下ろした小助が零した。
その呟きに振り返った佐助は苦笑を返す。
小助は佐助と同じ人物を師に持つ、言わば弟弟子にあたる。修行時代や、真田家に――幸村に仕える前の、いかにも忍然とした佐助を知っているのだ。そんな小助からすれば、こうやって家事に勤しむ姿は、"変わった"と映るのだろう。
それは佐助自身自覚しているし、正直忍として正しいかは疑わしいと思ってはいるが、今更改める気などない。主人が問題視してないどころか、それに甘えているのだから文句を言われる筋合いもないだろう。
そんな意味を込めての苦笑だったのだが、それに何を感じたのか、小助は、でさぁ、と続けた。
「俺は、前の忍らしい佐助兄に憧れてたんだけどさ。今の忍らしくない佐助兄のこと、何でか好きなんだよな」
そう照れたように笑われて。
忍として間違ってるかもしれないことを肯定されて。
今度は苦笑でない、笑顔を佐助は返した。
捏造十勇士・穴山小助でした。
佐助の弟弟子にあたる佐助ラバー。普段は長呼びですが、休養日で二人きりのときは以前の佐助兄呼びになります。幸村の影武者を務めるので、外見は幸村似でやんちゃっ子。年は幸村より二つくらい下。
……ていう妄想をここしばらくしてました。
愛されてる佐助が書きたかったんです。そしたらうっかり佐助←小助になりかけました危ない。
佐助の弟弟子にあたる佐助ラバー。普段は長呼びですが、休養日で二人きりのときは以前の佐助兄呼びになります。幸村の影武者を務めるので、外見は幸村似でやんちゃっ子。年は幸村より二つくらい下。
……ていう妄想をここしばらくしてました。
愛されてる佐助が書きたかったんです。そしたらうっかり佐助←小助になりかけました危ない。
佐幸転生ネタ
毎朝、祈るような気持ちで目を覚ましていた。
今度こそ"起きれ"て、全部悪い夢だったと笑えると。
でも。聞こえない声に、感じられない気配に、全てが現実だと思い知らされた。
あの何よりも好きだった優しい笑顔は、もう夢の中でしか会えないのだと。
伸ばした手を掴んでくれた、あの手のひらはもうないのだと。
「…ちょっと旦那! いい加減起きないと遅刻するよ!!」
ばさりと布団をはぎ取られ、感じた寒さに身を縮ませると溜め息が聞こえた。ほら、と揺すってくるその手のひらが温かくて。その熱に縋るように伸ばした手を掴まれて、夢うつつだった意識が覚醒する。
掴まれた手を辿って視線を上げれば、優しい笑顔。
「やっと起きた?」
一度失った筈のそれ。それをもう一度手に出来たということが、泣きたいくらいに嬉しい。
どうにかそれを伝えたくて、その手をそっと握り返した。
(またこの手を失う日は来るのだろうけど、どうか今度こそ笑顔で別れられるように)
今度こそ"起きれ"て、全部悪い夢だったと笑えると。
でも。聞こえない声に、感じられない気配に、全てが現実だと思い知らされた。
あの何よりも好きだった優しい笑顔は、もう夢の中でしか会えないのだと。
伸ばした手を掴んでくれた、あの手のひらはもうないのだと。
「…ちょっと旦那! いい加減起きないと遅刻するよ!!」
ばさりと布団をはぎ取られ、感じた寒さに身を縮ませると溜め息が聞こえた。ほら、と揺すってくるその手のひらが温かくて。その熱に縋るように伸ばした手を掴まれて、夢うつつだった意識が覚醒する。
掴まれた手を辿って視線を上げれば、優しい笑顔。
「やっと起きた?」
一度失った筈のそれ。それをもう一度手に出来たということが、泣きたいくらいに嬉しい。
どうにかそれを伝えたくて、その手をそっと握り返した。
(またこの手を失う日は来るのだろうけど、どうか今度こそ笑顔で別れられるように)
最近転生ネタが熱いです。
現パロ 教師佐助×生徒幸村 クリスマス話
「……で?」
「……………」
椅子に座って俯いている幸村と、その姿を見下ろすように立つ佐助。二人の間にある机の上には、深い緑の毛糸で編まれたマフラーが載っている。
それを佐助が手に取ると、目の前の縮こまっている身体がびくりと震えた。
「何で授業中にコレ出してたりしたの」
改めて問い掛ければ、消え入りそうな声で、編むためだと答えられる。
大きく溜め息を吐けば、伺うように視線が向けられた。
「編むため、ねぇ……」
「……なんだ」
「これを? 編むって?」
「そうだと言っている」
へー……、と佐助が背を向ける。
そのはぐらかすような態度に業を煮やした幸村が、音を立てて立ち上がった。
「だから何だと言って――」
「コレ、もう完成してるでしょ?」
怒声を遮るように告げられた言葉に、幸村は動きを止めた。
「な……」
「もう編み棒だって抜いてあるし。なのに、それを編むためとか言って、わざわざ授業中に出してたのは何で?」
「いや……その……」
「しかも他ならぬ俺様の授業で」
「……う………あ……」
「もしかして、俺に没収させるため?」
一言ごとに、段々と顔を赤くして行く幸村。
俺は放課後にコレを引き取りに来るように言って、今がその放課後だけど、と前置きして。
人の悪そうな笑みを浮かべて、佐助は告げる。
「……コレ、引き取ってく?」
分かっているくせに!
意図も理由も全部分かっているくせに!!
そう叫んでやりたいのに、馬鹿みたいに口をぱくぱくさせるだけで、どうしても言葉にならない。
せめて、と思い力一杯睨んでやれば、何だか嬉しそうな顔の佐助に抱き締められた。
「……………」
椅子に座って俯いている幸村と、その姿を見下ろすように立つ佐助。二人の間にある机の上には、深い緑の毛糸で編まれたマフラーが載っている。
それを佐助が手に取ると、目の前の縮こまっている身体がびくりと震えた。
「何で授業中にコレ出してたりしたの」
改めて問い掛ければ、消え入りそうな声で、編むためだと答えられる。
大きく溜め息を吐けば、伺うように視線が向けられた。
「編むため、ねぇ……」
「……なんだ」
「これを? 編むって?」
「そうだと言っている」
へー……、と佐助が背を向ける。
そのはぐらかすような態度に業を煮やした幸村が、音を立てて立ち上がった。
「だから何だと言って――」
「コレ、もう完成してるでしょ?」
怒声を遮るように告げられた言葉に、幸村は動きを止めた。
「な……」
「もう編み棒だって抜いてあるし。なのに、それを編むためとか言って、わざわざ授業中に出してたのは何で?」
「いや……その……」
「しかも他ならぬ俺様の授業で」
「……う………あ……」
「もしかして、俺に没収させるため?」
一言ごとに、段々と顔を赤くして行く幸村。
俺は放課後にコレを引き取りに来るように言って、今がその放課後だけど、と前置きして。
人の悪そうな笑みを浮かべて、佐助は告げる。
「……コレ、引き取ってく?」
分かっているくせに!
意図も理由も全部分かっているくせに!!
そう叫んでやりたいのに、馬鹿みたいに口をぱくぱくさせるだけで、どうしても言葉にならない。
せめて、と思い力一杯睨んでやれば、何だか嬉しそうな顔の佐助に抱き締められた。
最初は、幸村が授業中に没収しようとした佐助に、他生徒への牽制ついでに「このマフラー、返してくれなくて良いです」と言う→遠回しにプレゼントって話だったのに、な……!
幸村が教師佐助にタメ語なのは、他に誰もいない+幼馴染み設定とかそんなで(適当)。
幸村が教師佐助にタメ語なのは、他に誰もいない+幼馴染み設定とかそんなで(適当)。
現パロ 同級生佐政 クリスマス話
ずい、と差し出された、綺麗にラッピングされた小箱。
目の前の人物が自分にそれを渡そうとしていることが信じられなくて、佐助は箱と相手の顔とを何度も見比べた。
「…ンだよ、そのreactionは」
その不機嫌な声に思わず両手をあげる。鋭い声と視線。どうやら、夢でもそっくりさんでもなく本人らしい。
まぁ、こんな美形で隻眼なんて目立つ容姿がごろごろいたら困るけどさ、などと呟けば、政宗は更に機嫌を損ねてしまったらしく、その眉間の皺が更に深くなった。
「……」
「……」
じっと自分を見詰めてくる政宗に何と返したら良いものか分からず、場を微妙な沈黙が支配する。
その静寂を先に破ったのは政宗で、溜め息と共に箱を載せたままの手を引っ込めようとする。それを止めようとして、佐助は慌てて手ごと箱を掴んだ。
「ちょ!何でしまおうとしてんの!?」
「だってお前、コレ要らねぇんだろ」
「要ります!凄く要ります!!」
そのまま奪うように箱を手にし、返せと言われる前に肩からかけていた鞄にしまった。
もっとも、返せと言われたところで返す気はないが。
箱を奪われて軽くなった手を振りながら舌打つ姿を見て思わず笑みを零しながら、じゃあ代わりにコレ、と佐助は鞄から別のラッピングされた包みを取り出す。
思いもしない展開に、今度は政宗が目を丸くする。
「用意してたんだけど、プレゼントとか嫌がるかなーと思って渡すの止めようかと思ってた」
「……」
「無駄にならなくて良かったよ」
政宗は舌打ち、先程のお返しとばかりにその手にあるものをひったくるようにして受け取る。そのまま背を向け、佐助を残し一人歩き出した。
耳どころか顔全体が赤くなっているように感じるのは、冬の寒さの所為だ。
そう自分に言い聞かせながら。
目の前の人物が自分にそれを渡そうとしていることが信じられなくて、佐助は箱と相手の顔とを何度も見比べた。
「…ンだよ、そのreactionは」
その不機嫌な声に思わず両手をあげる。鋭い声と視線。どうやら、夢でもそっくりさんでもなく本人らしい。
まぁ、こんな美形で隻眼なんて目立つ容姿がごろごろいたら困るけどさ、などと呟けば、政宗は更に機嫌を損ねてしまったらしく、その眉間の皺が更に深くなった。
「……」
「……」
じっと自分を見詰めてくる政宗に何と返したら良いものか分からず、場を微妙な沈黙が支配する。
その静寂を先に破ったのは政宗で、溜め息と共に箱を載せたままの手を引っ込めようとする。それを止めようとして、佐助は慌てて手ごと箱を掴んだ。
「ちょ!何でしまおうとしてんの!?」
「だってお前、コレ要らねぇんだろ」
「要ります!凄く要ります!!」
そのまま奪うように箱を手にし、返せと言われる前に肩からかけていた鞄にしまった。
もっとも、返せと言われたところで返す気はないが。
箱を奪われて軽くなった手を振りながら舌打つ姿を見て思わず笑みを零しながら、じゃあ代わりにコレ、と佐助は鞄から別のラッピングされた包みを取り出す。
思いもしない展開に、今度は政宗が目を丸くする。
「用意してたんだけど、プレゼントとか嫌がるかなーと思って渡すの止めようかと思ってた」
「……」
「無駄にならなくて良かったよ」
政宗は舌打ち、先程のお返しとばかりにその手にあるものをひったくるようにして受け取る。そのまま背を向け、佐助を残し一人歩き出した。
耳どころか顔全体が赤くなっているように感じるのは、冬の寒さの所為だ。
そう自分に言い聞かせながら。
なんだかウチの政宗様は佐助大好きですね!
いや佐助もちゃんと好きだと思うんですけど。政宗様を。
篠原は佐助ラバーなんで、何も考えずに文章作るとこういった佐助愛され文になります。
いや佐助もちゃんと好きだと思うんですけど。政宗様を。
篠原は佐助ラバーなんで、何も考えずに文章作るとこういった佐助愛され文になります。
佐幸 *死にネタ注意
ずっと、思っていた。
―― もし、この主が討たれることがあれば、自分は。
討った相手を何処までも追いかけ、怒りのままに殺すのだろうと。
「……それが、出来ると思ってたよ」
だと言うのに、今。
自分は、ただ呆然と座り込んでいる。
「何でだろうね」
雨に打たれ、温もりの欠片も持たぬ主の体を抱きながら、動けずにいる。
「頭の中真っ白で、何も、考えられない」
―― 間に、合わなかった。
あと、少しだったのに。この手は届かなかった。守れなかった。
大切だったのに。何より大事だったのに。守ると誓ったのに。
……守れなかった。
「……ごめんね、旦那」
忍は仕事の為ならいくらでも嘘を吐くけれど、この人にだけは嘘を吐きたくなかった。
守ると言った言葉を、嘘にしたくなかった。
「……旦那……」
どれだけ呼んでも、もうあなたはいない。
あなたは、もう何処にもいないんだ。
主を失った忍は、あなたを失った俺は、どうしたら良いのだろう。
全てを捧げた人を失ったら、何の為に生きていけば良いのだろう。
今更新しい誰かを探すことなんて出来やしないのに。
「……置いて、いかないでよ…」
縋るように、祈るように囁く。
応えて欲しい人は、この腕の中。もう二度と、声を発することはない。
―― もし、この主が討たれることがあれば、自分は。
討った相手を何処までも追いかけ、怒りのままに殺すのだろうと。
「……それが、出来ると思ってたよ」
だと言うのに、今。
自分は、ただ呆然と座り込んでいる。
「何でだろうね」
雨に打たれ、温もりの欠片も持たぬ主の体を抱きながら、動けずにいる。
「頭の中真っ白で、何も、考えられない」
―― 間に、合わなかった。
あと、少しだったのに。この手は届かなかった。守れなかった。
大切だったのに。何より大事だったのに。守ると誓ったのに。
……守れなかった。
「……ごめんね、旦那」
忍は仕事の為ならいくらでも嘘を吐くけれど、この人にだけは嘘を吐きたくなかった。
守ると言った言葉を、嘘にしたくなかった。
「……旦那……」
どれだけ呼んでも、もうあなたはいない。
あなたは、もう何処にもいないんだ。
主を失った忍は、あなたを失った俺は、どうしたら良いのだろう。
全てを捧げた人を失ったら、何の為に生きていけば良いのだろう。
今更新しい誰かを探すことなんて出来やしないのに。
「……置いて、いかないでよ…」
縋るように、祈るように囁く。
応えて欲しい人は、この腕の中。もう二度と、声を発することはない。
たまには佐助生存の死にネタをしてみようと思って(何)。