俺の好きな人は。

 誰からも愛されていて(当然だけどね)。
 純粋なものでなく、”そういった”好意だって寄せる奴が沢山いて(まぁ邪魔してやるけど)。
 色事には、途轍もなく鈍くて(そう育てたのは俺のような気がしなくもない)。

 つまり。 ―――― この俺の好意になんて、全く気付いていない訳だ。


 ……そりゃさ? 毎日毎日旦那の世話してる俺は、自分でも母親みたいだと思うよ?
 思わず「おかんかよ!?」と(心の中で)突っ込んじゃったことだって数知れないさ。


 だけど、そろそろこんな関係でいるのは限界っていうか。


 無自覚で誘うように甘えられるのも(勘違いだなんてことは百も承知だ)。
 ほいほい他の男に付いて行きそうな旦那を諌めるのも(団子一本に釣られるってアンタ)。

 そうだ、疲れた。限界だ。


 好き過ぎて堪らなくなって、とかそんな艶っぽい理由でなく、こんなことに疲れた、なんて情けない話にも程があるけれど。
 ……切っ掛けなんて、何でも一緒だろ?


「なぁ旦那、俺さ、――――― 」


03. 最早告白あるのみ