敵方の忍。戦忍として働き、時には暗殺を行うこともある。
 飄々とした態度に愛想の良い笑顔。しかし、忍としての生き様を誰よりも理解し、実行している。

 一方、自分は敵国の国主。
 いつ刃を交えるか分からない軍の総大将。


 我が事ながら、あまりのキナ臭い関係に溜息も出てしまうってもんだ。これで好いた惚れただなんて、他人事だったら何のjokeだと笑い飛ばすところだ。
 だが、これは他人事でも、増してやjokeでもない訳で。あぁ、それこそ悪い冗談だ。どうしろっていうんだ、こんなの。
 自分が抱えているものは大き過ぎて。相手は、手にしたものを投げ打つには優し過ぎた。それなら、お互いこの想いを捨てるしかないじゃないか。


 でも、今は。同盟が成って、戦をしなくてもいい今だけは。
 全てを忘れて、一緒にいても許されるだろう?

 今だけでいい、それ以上は望まない。
 全てを捨てられない、そんなお前が好きなんだ。





(だから、今だけは二人で)


02. 束の間の休息