長政さまは光。市は闇。
 それはきっと、どうしようもなく変え難い事実。

 長政さまはいつも市に怒ってばかりで、それが市には少し怖くて。でも、本当はとても優しくて温かい人だと知っているから。
 だから、市は長政さまが大好きで。怖いけれど、傍にいたくて。長政さまにそれを許して欲しくて。
 してはならないことだと知りながら、その光に触れてみたくて。


 光と闇は対極のもの。
 だから、闇である市が光である長政さまに触れたら、市は浄化されて消えてしまうかもしれない。

 そう思うと、手を伸ばせない。消えてしまうのが怖いのではないの。
 優しい貴方を傷付けて、市と同じ闇に堕としてしまいそうで。

 それが怖くて堪らない。


 だから、このままでいい。
 触れられないままでいいの。

 だって、光と闇は裏表。
 触れられない代わりに、何よりも近くにいられるのだから。





(貴方が必要なの、貴方はそうじゃなくても)


03. 光と隣り合わせの闇