そう、それは言うなれば木漏れ日のようなものだ。

 真田の旦那を知る人ならば、木漏れ日なんて控え目な奴じゃないとか言うかもしれない。まぁ、普段は真夏の太陽の如くギラッギラしてる人だからね。良くも悪くも。
 そういう面があるのは否定しないよ。それこそ毎日のように振り回されてますからね、俺様は。


 でも。あの人の本質は、もっと繊細だ。
 木々の向こうで柔らかく煌めくあの光のように。


 今は遠いあの日。暗闇の中にいた俺を救ったのは、旦那の光だった。
 それは太陽そのものというには弱かった。けれど、闇になれてしまっていた俺には、とても心地よい光だった。淡く優しく、包み込むように俺に降り注いだ。

 だからこそ、俺はそれを受け入れられたんだ。


 今こうして光の中に入れるのも、それに違和感や居心地悪さを感じないのも、全ては旦那がいたから。
 あの降るような優しさがあったからだ。

 あの人がいたから、俺はここにいるんだ。





(あの人の優しさが、俺を人にした)


05. 喩えるならば木漏れ日のような